日本には、天然のキノコが5000種類以上あるといわれ、そのうち、200種類以上が何らかの中毒を起こす“毒キノコ”として知られています。現在でも、年間に400件以上の中毒事故が報告され、年間1~2人の死亡者も出ているのです。

実際、長年山菜採りに山に入っている私や父、祖父、S先生でも、見知らぬキノコに出会うことが毎年あります。同じ種類のキノコでも、形も色も違うものがたくさんあります。よく、「図鑑を持ち込めば大丈夫」と話す人がいますが、実際は図鑑に載っていないキノコの方が多く、同じ形、色ではないことを覚えておきましょう。

私は疑わしいキノコを発見した場合、必ず数人でチェックし、ひとりでも首をかしげることがあれば絶対に食べないようにしています。ちなみに、報告されている中毒事故の中には経験豊かな人が意外と多く、過信が事故につながっているケースがあるのです。毒キノコの多くは、美味しいキノコと似た形をしていることが多いですから、間違えることが多いのですね。

また山菜にも、よく似た毒草が多く存在します。

たとえば、

・セリ(可食)とドクゼリ(毒草)
・ギボウシ(可食)やギョウジャニンニク(可食)とバイケイソウ(毒草)
・ニリンソウ(可食)とトリカブト(毒草)
・フキノトウ(可食)とハシリドコロ(毒草)

などが知られています。

大原則として、「疑わしいものは採取しない、食べない」ことを徹底することが、未然に食中毒を防ぐことにつながります。


■信じちゃダメ! キノコの迷信
・色が鮮やかなキノコは毒。地味なものは食べられる
→ 地味なキノコでも、猛毒を持つキノコが多い。

・ナスを一緒に煮ると食べられる
→ まったく根拠のない説で、ナスには解毒作用はありません。似たようなもので「塩蔵すれば食べられる」ともいわれますが、これもダメ

・柄が縦に裂けるキノコは食べられる
→ 確かにチチタケ科の毒キノコは縦に裂けませんが、ごく数種類だけです。ほとんどの毒キノコは縦に裂くことができます。

・虫に食べられていれば食べられる
→ 平気で毒キノコを食べる虫も多くいます。

 
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